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はつんのブログ 2021.01.03

フレンチブルドッグブリーダーの子犬の子育て方法

フレンチブルドッグブリーダーの子犬の子育て方法

フレンチブルドッグブリーダーの子犬の出産や子育て方法はブリーダーそれぞれ細かく違います。ここでは僕自身の経験とお付き合いのあるフレンチブルドッグブリーダーさんのお話から具体的な出産と子育てについて書いてみます。まず雌犬にヒート(生理)がくる所からはじまります。ヒートがきたら交配相手の雄犬の所有者さんに連絡をとり、大まかな交配日を決めます。もちろん交配の約束は余裕をもって早めに予約しておいたほうが良いです。
 
交配日は一般的に動物病院でスメア検査などを行い、日程を決めていきます。平均としてはヒ―トが来た日から12日~15日の間くらいで2回交配が基本です。雄犬が外交配(他犬舎など)の場合の交配料の平均はチャンピオン犬で10万円~30万円くらいだと思います。もしその交配で妊娠しなかった場合も、責任交配として次回まで交配の約束をするのが一般的です。無事、雌犬が妊娠していた場合は交配日から63日前後が出産予定日になります。出産までの母犬のケアとしては、フードをパピー用に切り替え、フードの量を増やします。それまでが1日2回としたら、同じ量を1回増やし3回にします。このとき気をつけたいのが、2回のまま1回の量を増やすと下痢になることがあります。下痢をすると母犬の母乳の質が悪くなりますから気をつけるポイントです。

 
パピーフードが合わない、量を増やして下痢をした、などの場合はすぐ元に戻します。この時期の散歩は行きたがる子と嫌がる子と個体差で判断すればいいと思います。出産日が近づいたら予定日の7日前から朝・晩と体温を計り記録します。予定日の3日前からは朝・昼・晩と体温を計り記録します。体温を計るときは、散歩の後や便のあとは体温が変わるので母犬の状態が安定しているときにします。出産が近づくと体温が平常時より1度くらい落ち、目安的にそこから24時間以内に産れます。フレンチブルドッグは帝王切開での出産になるので、体温が下がった時点で病院に連絡して先生に診察時間を相談します。この時の母犬の行動としては、元気がなく不安そうになる、ご飯を食べない、巣作り行動をするなどがあります。帝王切開での出産費用は病院によっても違うと思いますが、平均して5万円~8万円くらいかと思います。

 
無事出産がおわり、お家に戻りましたら、母犬は麻酔で意識がもうろうとしているので、少し休ませてあげてから子犬を母乳につけます。子犬を母乳につけるときもそうですが、子育て中は子犬が母犬に潰されないように逃げ場のあるお産スペースを前もって準備しておきます。また、初産の子で自分が産んだ意識のない子や、もともと気性の荒い母犬は、産れた子犬を噛んで殺してしまうことも稀にありますので、子犬をはじめて母乳につける際は、子犬をつける前に母犬の顔に子犬のオシリを持っていき、匂わせたり舐めさせたりして、自分が産んだことを認識させながら1頭づつ母乳につけるほうが安全だと思います。子犬の生まれたときの体重の目安としては250~300gは安心できますので、帰宅後6時間くらいして母犬につけるくらいで大丈夫かと思います。

 
250g以下でしたら帰宅後3時間くらいして母犬につけたいところです。出産後24時間の母乳を初乳といいます。初乳を飲むことによって母犬から移行抗体という病気に対する免疫力をもらうことができます。この抗体によって子犬は細菌感染などによる病気から身を守ることが出来ますので必ず初乳は飲ませるようにします。もし母乳が出ない場合は哺乳瓶やシリンジで人口哺乳します。ただその場合も母乳が出るようになるまで子犬には吸わせ続けます。

 
あきらめてやめてしまうと母乳が出なくなり、すべて人口哺乳でやらなくてはならないので、初乳のことも含めこの時点が大切です。人口哺乳の場合は母乳が出るようになるまで2時間半~3時間に1回のペースで哺乳することになります。子犬の体重は毎日、朝、昼、晩、チェックして、体重に差が出来るようなら母乳の多く出ている位置にチェンジさせ調整します。子犬は生まれて10日目で500gが目安になります。子犬の排泄のケアとして母犬が子犬の肛門や陰部を舐めているかチェックします。
 
舐めていないようなら朝・昼・晩とマメに濡れたティッシュなどで子犬の肛門や陰部をつついて人工的に排泄させます。便が固まり排泄できなくなっている場合もあるので気をつけます。生後3週間くらいから離乳期なり、ふやかしたパピーフードなどを1日4回くらいのペースで与えます。最初は食べ方もわからないのでドロドロにふやかしたフードを口元に持っていき、舐めさせて覚えさせます。離乳食1日目は1回からはじめて、徐々に回数を増やしていきます。子犬の歯は1ヶ月くらいから尖るので母犬が痛くて母乳を嫌がりはじめます。なので生後1ヶ月の時点では離乳食を食べられるようにしておきます。
 
パピーフードを3時間くらいぬるま湯でふやかし、指で潰して芯が残らない程度まで柔らかくします。離乳食の食べが悪い時は粉ミルクをかけると良く食べてくれます。生後1ヶ月くらいには平らな皿にフードを入れれば子犬が自分で食べるようになるころです。生後40日~45日くらいになると耳も立ってきたりするので写真を撮ったりして子犬のオーナーさんを募集したりする頃です。生後60日くらいに1回目のワクチンを打ち、お引き渡しの準備を整え、選んでくれたオーナーさん宅に巣立ちます。
 
ここまでが子犬が産まれてからお客様のところに迎えていただくまでの流れです。このように子犬はフレンチブルドッグブリーダーさんに愛情を注がれ、母犬に愛情を注がれ、兄弟と遊びながら噛んで噛まれて痛みと加減を知っていきます。子犬が生後60日前後を親兄弟と過ごすのは子犬の社会期として最も重要な時間なのです。
 
 

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