3-7YEAR

3歳~7歳

3歳くらいになると骨の成長もそろそろ止まり、全体的に力強くしっかりしてくる充実期に入ります。成長期の頃よりも沢山運動して良いでしょう。散歩の距離も延ばすなどして、筋肉を鍛えてあげてください。筋肉が出来てくると、食欲も増し、益々逞しくなります。自由運動において、運動機能が上がると、オーバーワークになりがちなので、程よいところで飼い主が終了させてあげるよう目配りをお忘れなく。食事内容はフードをアダルト用に切り替え、好みに合ったトッピングをしても構いません。ただし、過剰なトッピングには気をつけてください。

フレンチブルドッグは夏に太りやすく、冬は痩せやすいです。長毛犬は寒さを感じると毛量を増やして身体が対応しますが、アンダーコートの少ない短毛犬は寒さを感じると燃焼します。脂肪を使い果たすと痩せてきてしまいます。痩せることは健康的ですが、抵抗力も弱くなるので、様々な病気にかかるリスクが高まります。免疫性の腸炎が発症する季節は冬場がほとんどです。夏場は反対にカロリーが余りやすく、運動量も落ちますので、肥満に気をつけてください。ただ、暑い季節に運動を無理にさせるのは危険ですので、食事でコントロールするのが基本です。

 

3歳~7歳

熱中症について

充実期に気をつけたいのがフレンチブルドッグの1番の天敵である熱中症です。もちろん熱中症自体は何歳でも気をつけなければならないのですが、充実期はお散歩やお出かけも活発になるので、その分熱中症の確率が上がります。暑さに強い、弱いは個体差がありますから、その子に合った限界を見極める事も大切です。
また、性格が熱中症に影響することもあります。興奮しやすく、多動傾向の強い子は自ら体温を上げていきますから、オールシーズン注意が必要になります。運動後は速やかに冷やしてあげ、興奮しない状況にしてあげてください。余熱で熱中症に進行することもあります。

もし熱中症の症状を感じたら、状況にもよりますが、お家でしたらお風呂に連れて行きシャワーで水をかけとにかく冷やしてください。さらに保冷剤などをタオルで巻いて首回り、お腹、鼠径部などを冷やしてあげることを繰り返します。また、冷たい水を口の中にスプレーしてあげるのも良いでしょう。熱中症の手前では舌が巻き舌になり、眼をむき出したようになります。飼い主の呼びかけにも反応が鈍く、落ち着きがなくなります。倒れる一歩手前ですから、速やかにクールダウンさせてください。

熱中症での直接の死因になるのは窒息です。体の熱を下げる為に舌を出し苦しそうにガアガアやっているうちに舌が紫色になり巻いてきて、そのまま舌が喉に詰まり気道が塞がれ、窒息してしまいます。危険信号としては、苦しそうにガアガアやっているうちに嘔吐を繰り返しはじめたら要注意です。嘔吐の際は呼吸が止まってしまうのでそのまま気絶して倒れてしまうかもしれません。そんな時は、口に手を突っ込み喉に詰まった舌をひっぱって伸ばし、意識がもどるまで気道を確保し、冷やした状態で病院へ運んでください。意識があれば舌を伸ばしてあげると自身で戻そうとするかもしれませんが、パニックになっていることも多いので、手を噛まれる可能性もあることは頭に入れておいたほうがいいです。気温とは関係なく、性格的な興奮しやすさからの熱中症になった場合も対処の仕方は同じでとにかく冷やすことです。熱中症は命に関わりますし、後遺症が残ることもありますのでくれぐれも気をつけてください。

 

3歳~7歳

アレルギー疾患について

この充実期によく耳にするのがアレルギー疾患です。フレンチブルドッグに限らず犬は何らかのアレルギーを持っています。無症状のものから激しく症状を表すものまで様々です。アレルゲン検査を受けても、該当する項目が複数あって、なかなか原因を特定出来ないといったケースもよくあります。フレンチブルドッグでまず思い浮かぶのが食物アレルギーですが、肉類や穀物など、特定の食材に反応する場合と、ドライフードの脂分に反応している場合があります。食物アレルギーの場合、症状は主に腸炎、皮膚炎です。日常的な下痢、脱毛、痒みなどがあります。腸炎の症状がある場合は脂分というより、食材自体に原因がある場合がほとんどです。食事内容を変更するなどして合ったものを探すしかありません。

脱毛や皮膚炎は食材がアレルゲンになっている場合もありますし、脂分で反応しているだけのケースも多いです。判断が難しいのですが、まずは低脂肪分のフードに切り替え様子を見て、改善されないようなら魚が主成分のフードに切り替えるのが良いでしょう。それでもダメなら完全手作り食を検討することも考えられます。ただし、手作り食で正しい栄養価を摂取させるには、飼い主の勉強が不可欠です。

脂分が過ぎている場合は、指間が赤くなっていたり、顔のシワの間、口元に赤みを帯びていると簡単に判断できます。また、夏場は脂分を必要としませんので、予防として夏場のフードを低脂肪にするのも良いと思います。食物以外のアレルゲンでよくあるものは花粉と草木です。決まった季節、又は緑のある場所に行くと症状が出る、このような場合は何らかの花粉や草木に反応しています。症状は主に体を痒がる、眼を気にする、結膜炎や結膜浮腫になる。顔の皮膚がなんとなく腫れぼったくなり厚みがあるように感じる、です。このような症状を持っている子は、飲み薬と点眼薬を常備しておくと良いです。アレルギーは症状が重いと呼吸がしにくくなったり、ショック状態に陥ることもあるので、投薬で症状を抑える必要があります。アレルギーは炎症であり、ステロイドが一番効果的です。長期常用はできませんが、急性的なアレルギー症状の場合、ステロイドは即効性があり安全です。

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