7-9YEAR

7歳~9歳

あれ?歳をとったかな?と感じさせる中高齢期に入りますので、7歳過ぎたら定期的に検診をはじめましょう。血液検査だけでも構いませんので、6~8ヶ月に1回くらい獣医さんで診てもらう事をオススメします。早期に数値の異常を知る事が出来れば、本格的な病気になる前に生活習慣を改める事が出来ます。うちの子はまだまだ若々しいから大丈夫、と思われる方も多いと思いますが、フレンチブルドッグというクセのある犬種ですから念のためでも検診してあげてください。

年齢的にも過度な運動、オーバーワークには気をつけましょう。多少の飛んだり跳ねたりは犬も楽しいので仕方ありませんが、高い段差を飛び降りたり、アジリティーのようにアクロバティックな遊び方は、ヘルニアの発症、関節疾患の悪化とは深く関係しており、避けることが望ましいです。本来、持久力の優れた犬種ではないので、適度な運動を心がけ、たっぷりと睡眠の時間もとってください。

 

7歳~9歳

関節疾患について

中高齢期によくある疾病に、関節疾患、脊椎の異形成並びに椎間板ヘルニアがあります。脚に関しては、膝蓋骨脱臼(パテラ)、股関節形成不全。この2つの病気は共に関節疾患ですが、日頃の予防方法、緩和策が若干異なります。

もし、動物病院でパテラと診断され、歩行時に後肢を浮かしたり、スキップするようでしたら、これ以上悪化させない為にも適切な管理が必要です。まず、肥満にさせず、犬同士の遊びを極力避けてください。犬同士の遊びの際、「踏ん張る力」を使います。その負荷が最も膝蓋骨に良くないです。そして滑る足場では絶対遊ばせない、生活させないことが大切です。

また、膝蓋骨は筋肉でカバー出来にくいので、筋肉を鍛えようと過度な運動をしても意味はなく、逆効果となります。パテラの子は極力低負荷で短時間の自由運動と肥満に気をつけることで、症状を軽くすることが可能になります。股関節の形成に問題のある子も、管理によって生涯関節炎を起こす事なく暮らす事が可能になります。よほど重度の形成不全でない限り、まず手術は考えなくて良いでしょう。その他、関節系にはサプリメント(アフィリエイト)も色んな種類が出ています。あくまでも予防的にですが、効果が期待できるものも多いと思います。

 

7歳~9歳

椎間板ヘルニアについて

そして、フレンチブルドッグが発症しやすい代表疾病の1つであり、発症すると生活に大きな支障が出たり、場合によっては命に関わるケースもあるのが椎間板ヘルニアです。フレンチブルドッグは骨格構成上、脊椎の間隔が狭かったり、先天的に異形成された個体が少なくないです。よって、何らかの原因で椎間板が圧迫されることにより症状を表します。発症の誘発因子として、肥満、加齢、筋肉減少、過剰な運動、段差の登り降りなどが考えられます。

頚椎、腰椎のヘルニアは、ある日突然発症するので、びっくりされることでしょう。
頚椎でヘルニアを起こした場合では、頭が上がらなくなり、持ち上げると激痛があるため、犬は体を起こさない体勢をとります。頚椎ヘルニアは呼吸をつかさどる神経に影響が出るため、最悪の場合は発症から数日で亡くなってしまうこともあります。頚椎ヘルニアの初期症状は、なんとなく元気がない、頭を上げないでうつ向き加減、寝る体勢がいつもと違う、寝返りをうったら鳴いた、などです。

患部が腰椎の場合は、後肢に麻痺が生じ、ふらつきから完全に後肢を投げ出し、前脚だけで歩く感じ(アザラシ様)まで程度は様々です。腰椎は激しい痛みの為パニックを起こしショック死してしまうケースもあります。腰椎の初期症状は、ふらついて歩く、いつものように走り回らない、後ろ足の裏ではなく足の甲側を地面に着地して立っているなどです。頚椎、腰椎どちらにしても初期症状に気づき、早く治療を開始することが大切です。

椎間板は、髄核とよばれる柔らかい骨の内容物のまわりを線維輪とよばれる丈夫で弾力のある骨がとりまく構造になっています。椎間板はこの構造によって脊椎にかかるショックを吸収し、また脊椎の動きを滑らかにしています。しかし、過激な運動をしたり、脊椎に強い外力が加わったり、老化現象などによって骨が弱くなると、髄核が線維輪をつきやぶって飛び出し、脊椎の後ろにある脊髄を圧迫することがあるのです。

治療としては、軽度のヘルニアのときは副腎皮質ホルモン薬や抗炎症薬などを与えると症状がやわらぎます。重度のときには手術をして問題の部分の骨を取り除く必要があります。その場合、たとえ手術が成功しても、普通に運動できるようになるまではかなりの時間がかかります。予防としては、その子に合った適正体重を維持し、激しい運動を避け、むりやりに首を引っ張るような運動は頚椎に負担がかかるのでやめましょう。また、急な階段を昇り降りすると、脊椎に障害をおこす原因になるので注意してください。

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